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ピアスをした猫日記
新宿区立下落合東公園・15年5月分

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「ピアス猫デジタル写真集」を絶賛発売中。

5月2日(金曜日) 快晴 22℃ AM10:10〜
 
「カボチャ」と探し回るとメロンが現れた。「メロン」と呼ぶとカボチャが走ってきた。人がやることはだいたいこんなことだろう。
 メロンはお行儀良く「お座り」をしてエサを待つ。カボチャはビワの葉に臭い付けをする。
 母親も久しぶりに現れた。
 どこからか子猫の鳴く声がした。すると母猫は「血相を変えて」(そう見えただけ)、そっちへ走った。メロとカボは知らん顔。
 メロンは食前、盛んにアクビをする。カボチャは「伸び」をする。ポカポカ陽気の中で2匹は寝ぼけていたのかもしれない。

5月5日(月曜日、こどもの日) 快晴 22℃ AM9:50〜
 
メロンとカボチャが現れた。別々にエサを置く。しかし二匹とも全くエサを食べない。なんとも悔しい。どこかで食べた朝ご飯がまだお腹にいっぱいあるのだろう。
 メロンは蜂のようなものを追いかけ、何処かに消えた。カボもチョウチョを追って茂みに消えた。
 猫たちが日長、昆虫と遊んでいる姿を見るのは案外たのしい。
 砂場わきに糞がある。





5月6日(火曜日) 快晴 25℃ PM13:50〜
 メロンがやって来た。今日はエサをまじめに食べる。それだけでも嬉しい。食の細い娘をもったバカ父のようだがお許し頂きたい。
 ピアス猫日記とは何も関係ないが、昨日、とある古本屋の店先で一冊の本を見つけた。小説家永倉万治(萬治)氏の単行本である。ある時期、私は永倉氏の熱烈な愛読者だった。この作家が亡くなっているのをこの単行本のあとがきで知った。まことに残念至極だ。心が痛む。
 永倉万治氏の著作との出会いは初期の作品である短編エッセイ集「屋根にのぼれば、吠えたくなるって」だった。なぜかこのタイトルに強く惹かれた。
 永倉氏の小説やエッセイは「切れ」や「こく」とはあまり関係がない。
 「屋根にのぼれば、吠えたくなるって」のタイトルでもわかる通り、どこか人間の襞の奥底に隠れているリアリティーを揺するタイトルや言葉をもつ作家だった。初期の作品には軽い恋愛話も多く、そこにもこの不思議なリアリティーは顔を出している。
 誰だって「吠えたい」と思っている。そこに「屋根にのぼれば」と持ってきたセンスには驚愕した。赤ちゃんがワァーワァー泣いたり、若者がワァーワァー騒いだりするのは「吠えたい」衝動に駆られているからなのだろう。吠えたいのは生きることの証でもある。永倉氏にはそうしたことがちゃんと分かっていたのかもしれない。
 永倉氏はアズマユタカ氏主宰の東京キッドブラザースに参加し、その後、劇団を去り、新たな仕事を一所懸命にし、酒を飲み、大病を患うが見事に復活する。そして一ファンだった私の知らぬ間に天国へ召された。
 永倉氏は今頃、屋根の上で間抜けな社会に向かって吠えているかもしれない。屋根にのぼれよ、と。

 メロンが砂場に敷かれているシートの割れ目でオシッコをした。

5月10日(土曜日) 快晴 20℃ AM9:30〜
 
いくら呼んでも現れない。園内を三周しても何の返事もない。
 花々が咲いているので蜂が多い。私はあんがい蜂に強い。
 これもピアス猫と何も関係ないが、ユスラウメもブドウも実を付けた。メロンやカボチャはそした果実をどう思っているのだろうか。
 メロンが出入口から堂々と入ってきた。何故か、堂々たる帰還に見える。やはり己のテリトリーへの帰還は自信の現れなのだろう。
 どこかで美味しいゴハンでも食べてきたのか、こちらのエサには喜ばない。相変わらずお姫様は美食家のようだ。



5月12日(月曜日) 曇り時々雨 20℃ PM13:30〜
 先に現れたメロンはとうとうエサを食べなかった。このところ、メロンはこちらのエサをあまり食べてくれない。
 カボチャが茂みから走り込んできた。あまりのスピードに自分で足を滑らした。
 母猫も久しぶりに現れた。お腹が引っ込んでいるのを見ると、どこかで赤ちゃんを産んだあとなのかもしれない。この日記が終了する頃、赤ちゃん共々現れるかもしれない。それが見られないのが残念…。
 それにしてもメロンとカボの弟や妹にあたる黒白やまっ黒はどこでどうしているのだろうか。己のテリトリーをどこかに確保したのかもしれない。
 めずらしくメロとカボがじゃれたり、追いかけっこをして遊ぶ。カボが交尾のような格好でメロンにのしかかる。しかし残念かな二匹はキョウダイだし、共に去勢されている。
 二匹は春の息吹の中で追いかけっこに興じている。私もちょっとだけ美しい女性と追いかけっこがしたい。

5月14日(水曜日) 曇りのち雨 23℃ PM14:00〜
 
メロンは挨拶には出てくるが、こちらのエサには興味をしめさない。生意気だとは思うが、それも勝手だ。
 カボは自分のエサとメロン用を全て喰う。バカ観察者としてはこれほど嬉しいことはない。それにしてもカボの食事風景はだらしがない。そこいらじゅうにエサをこぼして食べる。私の母だったら、ほうきでぶん殴るに違いないだろう。





5月19日(月曜日) 曇り時々雨 19℃ PM15:30〜
 メロンとカボチャがいた。パーゴラ下一人用ベンチにケンタッキーを食べるバイク便のお兄ちゃんがいたからだろう。
 こっちのエサより数段美味しいフライドチキンをしこたまもらっていたのかもしれない。いや、そうではなさそうだ。私が園内に入ると駆け足でこっちを追ってきたのがその証拠だろう。
 カボは二度、お代わりをした。今もまだガリガリ食べ続けている。昨夜から降り続けている雨でご飯が少なかったのかもしれない。
 メロンはなぜか水場わきから出入口を見張っている。誰かを待っているのだろうか…。


 ちょっと驚いたことをご報告する。それはパーゴラ下ベンチでケンタッキーを食べていたバイク便のお兄ちゃんがこっちにやって来て、こう云ったからだ。
 「ピアス猫日記の…ホームページでこのカボチャとメロンのことを書いている人ですか…ぼく、あれのファンなんです。いつかここで会えるかなぁーと思って…」と。
 公園情報センターのページにファンがいて、本当に嬉しかった。ありがとう。


5月21日(水曜日) 快晴 24℃ PM13:20〜
 降り続いた雨も止む。メロンとカボチャが現れた。母猫もやって来る。お腹の凹んだこの母は未だに赤ちゃんたちを連れてこない。
 メロンが勢い良くエサを食べる。カボはいつものようにがっつく。そして母猫はいつものように用心深い。こうしたまとまりのない家族風景こそが、実は家族の真実だと言ったらみんなは怒るだろう。
 今、メロンは母猫と尻を向け合って座る。カボはメロンが食べ残した餌に食らいついている。
 こうしたことがひっくるめて家族の肖像なのだろう。





5月23日(金曜日) 曇り一時雨 20℃ PM13:35〜
 
メロンとカボチャがやって来た。しかしメロンには既に狙いをエサがパーゴラ下にあるようで、すぐさまそっちへ戻ってしまう。私へは挨拶だけに来たようだ。
 母猫が現れる。するとカボは母親に身体をすり寄せる。今もまた場所を変えて二匹は寄り添う。そうした時のカボはめをつむり、幸せそうな表情をする。やはり安心するのだろうか。
 母猫が突然、あまり聞いたことのないような声を茂みに向かってあげた。赤ちゃんたちへの何かの合図なのだろうか。
 メロンがモンシロチョウを追ってこっちに戻ってきた。



5月28日(水曜日) 快晴 25℃ PM13:30〜
 
カボチャに続き母猫も現れた。するとカボは「ヤオーン」と鳴きつつ母親に寄り添い甘える仕草を見せた。カボは自分のエサもほどほどに母のそばから離れない。
 母が去ると、カボは残ったエサに食らいつく。自分用のエサはちゃんとあるのにだ。これも親子の関係によるものなのだろうか。
 チョウチョが飛び回る。メロンだと狙いを定め、飛びかかるが、カボはそうしたことにほとんど興味を示さない。小奴の気持ちはいつもエサばかりに向いている。しかしこれこそが生きることの証かもしれない。
 


 
数年前、丸一年をかけ、豊島区立南長崎花咲公園観察日記をつけた。この日記は住宅地にある小さな個別公園が日々、みんなにどのように利用されているかを記すものだった。
 日記など三日も書いたことがない私にとっては大変な重荷だったし、仕事にも多大な影響が出た。それでも一年間書き続けられたのは、その近所のお豆腐屋さんに飼われていた黒いラブラドール犬「アリス」の存在が大きかった。
 アリスはもうメチャクチャ人なつっこい雌イヌ三歳。人が大好きであることはその優しい表情からも見て取れた。
 アリスはお豆腐屋さんの飼い犬だけあってオカラを主食としていた。そうしたこともあるのだろうか、毛並みも良く、いつも艶々していたし、女の子なのにめっぽう力強い。
 アリスが飼われている塀の遠くから小声で「アリス」と呼ぶと、突然塀に手をかけ立ち上がる。そしてこっちを見つけて喜ぶ。尻尾を異様によく振る。「もうわかったから、そんなに尻尾を振ると千切れちゃうぞ」と云っても全く云うことを聞かない。だかに好き放題に振らせておく。
 私がアリスの耳の中や口の中に指を突っ込んでも嫌な顔ひとつせず、ただひたすらじっとしている。たまに甘噛みをしてくるがアリスの耳にフッと息を吹きかけるとすぐに止める。
 ご主人がそんなアリスと私の「遊び」をお豆腐製造場から優しい顔で見ている。
 花咲公園で日記をつけたあと、またお豆腐屋さんの前を通ると、今度は一言も発しないのに、アリスがひょいと塀の上に顔を出す。そしてヒーヒー喜んでいる。なぜ私がそこを通ると分かるんだろうかと塀を調べたが、どこにも外を見渡せるような穴はあいていない。しかたないので今度もまた一所懸命遊ぶ。花咲公園の日記をつけるより、アリスと遊ぶ方がはるかに楽しいし、時間が飛んでいってしまう。
 アリスは私だけが好きだったわけではない。自分を可愛がってくれる人みんなが好きだった。よくお菓子やおやつを塀越しに貰っているシーンを見た。

 昨日、久しぶりにアリスに会いに行った。
 アリスがいない。犬小屋もない。犬独特の臭いも消えつつある。
 飼い主のご主人に尋ねた。するとこういう答えが返ってきた。
 「いなくなったんです。もう一ヶ月ぐらいになりますか。目白から中野まで毎日探し回ったんですが、見つかりませんでした。もうこの辺にはいないんでしょう。どこか遠くにいるのかもしれない」と。私が「誘拐されたんでしょうか」と幾度か聞き直したが、ご主人は一度も「そうですかねぇ」とは云わなかった。そう言い切れないほどアリスは人が好きだったことを飼い主のご主人も良く知っているのかもしれない。
 ご主人は云う。「犬小屋は一応片づけたんですが、今も帰ってくると信じてるんですよ、夢にも出てくるし」と。
 「もし誘拐だとしたら」ともう一度念を押してみると「生きててくれればいいんだけど」と優しい目をする。
 店の出入口にはビニール袋に入ったオカラがあった。こうした風景を今までこの店では見なかった。たぶん、アリスが毎日おいしそうに食べていたのだろう。
 アリスを誘拐した人物に告ぐ。
すぐに元の飼い主へアリスを返却してほしい。それが愛犬家の最低限のルールだ。

5月29日(木曜日) 快晴 27℃ PM13:80〜
 
母猫、メロン、カボチャが揃ってやって来た。今日は27度と暑いので三匹は木陰から出ようとしない。
 メロンと母猫が至近距離でエサを食べ、がっつきカボは少し離れた場所で食べる。カボはそれが気にくわないのか、己のエサを残したまま母とメロのそばに行く。すると食事中のメロがグゥーと唸る。
 カボは近頃。母猫に甘えることしきりだ。何か意味でもあるのだろうか…。


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